for と別れる５０の方法《03》イテレーター

Python Jython Java Swing

｜記事一覧｜if 篇｜for 篇｜配列 篇｜

Python.use(better)　# OOP への道 《Python3.1, Jython2.5.0, IronPython2.6.x》
イテレーター

《著》真樹育未・後藤いるか・小粒ちゃん《監修》小泉ひよ子とタマゴ倶楽部
第０版♪1988/10/12 ● 第１版♪1993/05/23 ● 第２版♪2003/05/25

■ 概要

for 文はいくつかの問題を抱え、OOP を実践するときの「障害」になります。

伝統的なＣ言語風の for 文や悪名高い switch 文、配列の呪縛から解かれ、オブジェクト指向プログラミング〔OOP〕の醍醐味を堪能するための準備を行います。

■ 関連記事

何が問題か

OOP の「障害」になる for 文の問題点を明らかにするために、K&R を離れて、別の事例を紹介します。

《Note》Python にも for 文はあります。しかし、これはＣ言語風の for 文とは「異質」のものです。Ｃ言語における while/for の違いを同義語とするなら、Python の for は、同音異義語（似て非なるもの）のようなものです。

イテレーターを導入する

■ 伝統的な for と似て非なる for 文：Python 流の解法
def ex5():
    s = ["AB", "C", "DEF"]
    s = LinkedList(s)
    for e in s:         # (@.@) Keep your eyes!
        print(e)
    print(s)

前述した 事例 ex3 と比較してください。変数によって参照されるオブジェクトが、文字列（組み込み型 str）か連結リスト（クラス LinkedList）かの違いに依らず、同じコードの断片になるのが分かります。次のような出力が得られます。

>>> ex5()
AB
C
DEF
LinkedList(A,BC,DEF)

イテレーターの効用

イテレーターの効用は、制御構造 for..in だけではありません。iterable が期待される場所ならどこでも、イテレーターの恩恵に浴することができます。

■ 制御構造 for..in
>>> s = LinkedList("ABC"); s
LinkedList(A,B,C)
>>> for e in s: print(e)
... 
A
B
C
■ 組み込み演算子
    

        True
    

        False

    




    
■ 組み込み型のメソッド

    

>>> ",".join(s)
'A,B,C'






    
■ 内包（リスト/辞書）

    

    

        ['a', 'c']
    

        {'A': 65, 'C': 67, 'B': 66}
>>> 

    




    
■ ジェネレーター式

    

>>> list(ord(e) for e in s)
[65, 66, 67]
>>> list(e for e in s if ord(e)%2)
['A', 'C']
>>> dict((e,ord(e)) for e in s)
{'A': 65, 'C': 67, 'B': 66}






    
■ 組み込み関数

    

>>> map(str.lower, s); list(_)
<map object at 0xed930>
['a', 'b', 'c']
>>> filter(lambda e: ord(e)%2, s); list(_)
<filter object at 0xed970>
['A', 'C']






    
Tips：

    》作業中です《

Last updated♪2009/07/05