Python.use(better) #OOP:文字列 -- 特殊メソッド
‖記事一覧‖ Python.use(better)《Python3.1》
OOP:文字列 -- 特殊メソッド
オブジェクト指向プログラミング〔OOP〕の基本概念の理解を深めます。
※ Python1.5 で作成した例題を、Python3.1 で再構成しました。
コンテナー(コレクション)
任意のオブジェクトを保持するコンテナー(コレクション)として、
- シーケンス〔sequence〕
- マップ〔map〕
が挙げられます。
文字列
文字列は、他の(長さが1の)文字列を保持するコンテナーと見なせます。
■ 演算子を利用するということ
演算子 + に呼応して、特殊メソッド __add__ が起動されます。
《note》演算子 + に呼応して、特殊メソッド __add__ が起動されるのは、次のようにして確認できます。
>>> class mystr(str): ... def __add__(self, other): ... print("__add__(self=%r, other=%r)"%(self, other)) ... print("self: %d, other: %d"%(id(self), id(other))) ... return super().__add__(other) >>> a = mystr("A"); b = "B" >>> hex(id(a)); hex(id(b)) '0x12b7298' '0x8d300' >>> a+b __add__(self='A', other='B') self: 0x12b7298, other: 0x8d300 'AB' >>> a = str("A"); b = "B" >>> a+b 'AB'これを見ると、メソッド呼び出しの「実引数」に指定したオブジェクトと、メソッドの本体で「仮引数」を介して参照されるオブジェクトとは、同一だと分かります。□
関数オブジェクトは、関数呼び出しによって(引数を介して)他のオブジェクトと関連付けられ、リターン値(オブジェクト)を生成します。このとき、引数(変数と同様)によってオブジェクトは束縛されます。そして、メソッドの本体に記述したコードを実行した後で、引数による束縛は解かれます。
>>> s3 = a.__add__(b); s3; id(s3) 'AB' 20276256 >>> c0,c1 = s3; c0; id(c0); c1; id(c1) 'A' 1014432 'B' 1014464
オブジェクトの内部構造を捨象すると、その全体像が見えてきます。ここでは、
- 変数 a,b によって束縛されるものと、
- 引数によって束縛されるものとは、
同じ文字列オブジェクト 'A','B' です。関数呼び出し後に、引数による束縛は解かれますが、変数による束縛は維持されるので、引き続き同じ文字列オブジェクトを参照できます。
また、変数 s3 によって束縛されるリターン値(オブジェクト)は、関数呼び出し後も、引き続き同じ文字列オブジェクト 'AB' を参照できます。ここで、着目して欲しいのは、
- 連結する前に用意した、変数 a,b によって束縛される文字列 'A','B' と、
- 演算子 + によって連結された文字列 'AB' が、要素として保持する文字列 'A','B' とは、
別のオブジェクトになることです。と同時に、これらの要素は、変数 s1,s2 によって束縛される文字列 'AB' を構成するのと同じものです。
>>> id(str) 3331264 >>> id(str.__add__) 129064 >>> type(str.__add__)
》こちらに移動中です《
↑TOP