辞書：キーと値

別の記事では、二分木を辞書に「変身」させて、組み込み型 dict と同等の機能を実現しました。今回は、ハッシュ表を辞書に「変身」させる過程を通して、相互の理解を深めます。dict には、次のメソッドを適用できます。
・メソッド keys によって、キーを列挙したリストが得られます。
・メソッド values によって、値を列挙したリストが得られます。
・メソッド items によって、要素対（キー/値）を列挙したリストが得られます。

class HashTable:

    def keys  (self): return self._do("keys")

    def values(self): return self._do("values")

    def items (self): return self._do("items")
    def _do(self, func):

        s = []

        for e in self.hashtab:

            s += eval("e.%s()"%func)

        return s

クラス HashTable では、ハッシュ表の中から、必要な情報だけを抽出します。
メソッド _do は、ハッシュ表を順にたどり、必要な要素だけを含むリスト eval("e.%s()"%func) を生成して、それを順に連結したリスト s をリターン値とします。このとき、引数 func を介して、個別の処理を規定した関数オブジェクトを参照します。

class LinkedList:

    def keys  (self): return self._do("_keys")

    def values(self): return self._do("_values")

    def items (self): return self._do("_items")

        

    def _keys  (self, e): return e.key

    def _values(self, e): return e.value

    def _items (self, e): return e.key, e.value

    

    def _do(self, func):

        s = []

        e = self

        while e:

            s += [eval("self.%s(e)"%func)]

            e = e._next

        return s
class NoneList(LinkedList):

    def keys  (self): return []

    def values(self): return []

    def items (self): return []

クラス LinkedList では、連結リストの中から、必要な情報だけを抽出します。
メソッド _do は、連結リストを順にたどり、必要な要素だけを含むリスト [eval("self.%s(e)"%func)] を生成して、それを順に連結したリスト s をリターン値とします。このとき、引数 func を介して、個別の処理を規定した関数オブジェクトを参照します。
クラス NoneList では、要素を含まないので、どのメソッドも空リスト [] をリターン値とします。