第7章 オセロゲーム(trinity/hexagon)8/24, IronPython

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IronPython で学ぶ WPF プログラミングの世界

《著》小粒ちゃん《監修》小泉ひよ子とタマゴ倶楽部
第3版♪2008/04/28


等方向に隣接するオブジェクト群を検出する

ゲーム版に生息するオブジェクト群は、自分と隣接する存在だけを知っています。また、これらのオブジェクト群はマトリックス管理のもとで、特定の座標系には依存しません。


相手の領地を奪うときには、特定の方向に自分の領地があるかを知る必要があります。その場合にも「オフセット」を使って、任意の方向にある他のオブジェクト群の存在を把握できます。


たとえば、左下方向にあるオブジェクトを知るには、オフセット位置3にあるコレクション内の要素だけを、順に参照すればよいことが分かります。

《NOTE》これらは離散系の極座標と見なせます。つまり、整数だけを値とする極座標として表現されます。□

《TIPS》伝統的な手法(2次元配列などを使う)と比べてみるのも一興です。ここで着目して欲しいのは「要求仕様の変更に際して柔軟に対処できるか」ということです。もしそうでないなら、再考の余地があります。□

オリジナル仕様に準拠した(Smalltalk/Smalltalk 版、Swing/Jython 版)では、隣接するオブジェクト群をコレクションを介して管理しています。すると、今回の仕様変更では、その要素数が8から6へと変化しただけだと分かります。つまり、要求仕様の変更に際して、柔軟に対処できることを再確認したことになります。

class Ostone(object):
    def mouseUp(self, sender, e):
        self._turnOff()
        self._reset()
        off, on = self.offColor, self.onColor;
        s = self.shape.Stroke                ;
        self.shape.Stroke = (off, on)[s == off]
        self._setUp()
        self._turnOn()

マウス操作をしたときに、等方向に隣接するオブジェクト群を強調(色の変化)します。

    def update(self, offset):
        self._turnOff()
        target = self.neighbors[offset]
        if target:
            self._setUp([self]+target._detect(offset)) 
            self._turnOn()

マウス操作に伴って、等方向に隣接するオブジェクト群を強調(色の変化)します。これらの変化は、時計回り(反時計回り)に on/off を繰り返します。

    def _detect(self, offset):
        s = [self]
        pivot = self.neighbors[offset]
        if pivot:
            s += pivot._detect(offset)
        return s

同じオフセット値 offset を持ち、等方向に隣接するオブジェクト群を順に獲得します。これを再帰呼び出し _detect によって実現しています。

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Last updated♪2009/12/02