set 型のインスタンス:同じ型の要素

IronPythonソースコードを理解するための布石として、実際に、その動作を確認してみましょう。

>>> set()
set([])

型名 set に演算子 () を適用する(関数呼び出し)と、set 型のインスタンスが得られます。引数を省略すると、要素を持たない「空集合」が得られます。set 型では、list 型と同じリテラル表現を使って、括弧 [] の中に要素を列挙します。

>>> set("A")
set(['A'])

引数に文字列を指定すると、各要素(長さ1の文字列)が集合の要素になります。ここでは、1つの文字列を列挙した、set 型のインスタンスが得られます。

>>> set("ABC")
set(['A', 'C', 'B'])

同様に、3つの文字列を列挙した、set 型のインスタンスが得られます。括弧 [] の中には、カンマ「,」で区切られた、集合の要素が列挙されます。入力した順序とは無関係に、出力される順序が決まるのが分かります。

>>> set("CBA")
set(['A', 'C', 'B'])

要素を記述する順序には、意味がありません(順不同)。ここでは、入力した順序が異なるにも関わらず(前述したものと)同じ順序で出力されるのが分かります。

>>> set("ABBCCC")
set(['A', 'C', 'B'])

同様に、3つの文字列を列挙した、set 型のインスタンスが得られます。重複する要素を与えても、それらは無視されます。

>>> set(range(3))
set([0, 1, 2])

引数にリストを指定すると、各要素(整数)が集合の要素になります。括弧 [] の中には、もとのリストと同じ要素が列挙されます。